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デザイン資源のデジタルアーカイブ

  • 朱の食堂小卓子、食卓、肘掛椅子(復元)

所蔵分類名称(登録名)

朱の食堂小卓子、食卓、肘掛椅子(復元)

Vermilion dining table, dining table, armchairs (reconstruction)

カテゴリー
  • #Product
制作年(初号)

1925年(制作年)、2008年(復元年)

製作者

森谷延雄

サイズ

小卓子 : W495 × D495 × H710 mm
食卓 : W1089 × D1089 × H710 mm
肘掛椅子 : W610 × D670 × H910 mm

素材・技法

木(楢)、ラッカ仕上

意匠登録番号

登録なし

肖像権・パブリシティ権保持者

該当なし

著作権登録番号

登録なし(著作権消失)

所蔵についての問い合わせ先

松戸市教育委員会 文化財保存活用課 美術館準備室

データ出典

森谷延雄『小さき室内美術』1926年

夭折のデザイナー、森谷延雄の理想が詰まった家具

詳細説明

森谷延雄は1920年に欧米に留学し、イギリス、フランスなどでヨーロッパの家具や模様を研究。帰国後、東京高等工芸学校木材工芸科の助教授に就任した。
《朱の食堂》は1925年、国民美術協会第11回展覧会で発表されたモデルルームの一つで、松戸市が2008年に復元した。復元にあたり、松戸市教育委員会と剣持デザイン研究所が森谷の残した図面や色指示等を参考に綿密な調査を行い、宮崎木材工業が制作を担った。また、着彩は東京藝術大学にて田村匡伸氏が担当し、当時の森谷のデザインを限りなく再現したものになっている。
本作は日本や中国の朱塗の盃からヒントを得たとされるが、施されたハート、クローバーなどの模様や植物の装飾は西洋由来のものである。また、肘掛椅子は「英国十八世紀初葉の田舎風の椅子を朱に塗って、どう東洋の気分が出るかとの好奇心」によって作られたとされ、留学中に培った欧米家具の知識が発揮されている。
森谷は《朱の食堂》のように、自身の理想を具現化した作品を作る一方、1926年に家具団体を「木のめ舎」を結成した。ここでは一般庶民のための実用的かつ美しい洋風家具の製作と普及を目指していた。